先見の巫女
少女はそれはそれは美しく、神と人の間に生まれた神子だった。
神達が地上から天へと住まいを変える時、彼等は神の肉体を失い、魂のみどなって天へと還る。
それは神としての力を失い、ただの傍観者として天に生きる事をさしていた。
それを拒んだ黒龍は、それを制した翡翠龍と争ったのだ。
そして…決着の着かなかった二神の争いの終止符を打ったのは少女だった。
少女は翡翠龍に自らの身を依りましとして与え、黒龍の肉体が消えゆく時を見計らい滅ぼした。
だが…黒龍の歪んだ魂は消える事なく、肉体を失った今でもこの地に留まり、依りましのかわりとして、沢山の人間の命を奪っているのだ。
1000年に一度、新しい肉体を手に入れる為に人が多く住まう京を襲う。
それが災厄……
これを止める為、翡翠龍、朱雀、白虎、玄武は現代に化身を残した。