LOVE SONG
チョコレートパフェしか目に入っていなかった中里は長いスプーンをくわえたまま声のした方を見上げた。

「いい?」

成田は中里の向かいの席に手を掛けた。
中里は慌ててスプーンを抜き取った。

「どうぞ、どうぞ」

成田は椅子を引いて座った。

「美味しそうに食ってんな」

「ははっ」

中里は罰悪そうに笑うしかなかった。

「何にしましょう」

お店の人が成田に注文を取りに来た。
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