BLACKNESS DRAGON ~希望という名の光~

頬を垂れる赤い血を拭いながら、剣を構える事もなく、アスカを睨むシュウ…

その睨む瞳は、悲しみを向けるように、アスカへと向けていた…



シュウの事など気にする事もなく、アスカは再び刀を振るう…

振り落とされた刀…
それを難なく剣で弾く…


シュウの今の剣は、振るわれる刀を弾く事しかしない、防衛の武器と化した…


何度も振り落とされる刀を交わすシュウ…

攻撃する事もなく、後退するのみである…


息を切らしながら、シュウはアスカに訊いた…

真実を…


 「どうして、裏切ったりなんか…」

 「僕が、裏切ったんではないですよ。ルリが、裏切ったんです。」

 「?」


 「僕はルリに言いました…共にDRAGONを探そうと…」


アスカは話しながらも、刀を振るう…

刀と剣の擦れ合う音が、辺りに響く…


 「しかし、ルリは1人で探すと……人の手は借りないと……頑固でしたよ…一度言ったことは曲げませんからね…」


 「それで、ルリを利用したのか…」


シュウの言葉で、アスカは一度動きを止めた…

考えるような素振りを見せる…


 「利用した……そう言われればそうですね……裏切り…それは否定しますが…」



プチン…
何かが切れる音がしたような…



 「お前…ルリの気持ち、考えた事あんのか…」

 「?」


シュウは剣を握り締め、顔を伏せ、唸るようにそう言った…

異変に気づいたアスカは、刀を下ろし、シュウを見る…


何が起こったのか…


 「ルリの気持ち考えた事あんのかって言ってんだ!」

 「ルリの気持ち?そんな事、知りませんね!」


急に顔を上げ、そう叫ぶと、シュウは、初めてアスカに斬りかかった…

それを、交わすアスカ…
アスカは、不気味に笑いながらも、後退る…


かなりの力…
素早い攻撃…

攻撃を避ける事で、精一杯である…

油断すれば、必ず斬りつけられる…

それ程の、力の持ち主…
シュウ…


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