BLACKNESS DRAGON
~希望という名の光~
『ワー!』
『アハハハハ!』
『お兄ちゃん!お姉ちゃん!』
賑やか部屋。
子供達の元気な声が響き、外界は暗いのに、この部屋はいつまでも明るく、キラキラしていた。
今、ディックを含む5人は、話をしたこの部屋でくつろいでいる。
広間に行こうと行ったが、ここからは距離がありすぎ、暗闇の中を歩くのは危険だと、明日の朝出発する事になったのだ。
話しが終わり、ディックとマリンは、走り回って子供達と遊んでいる。
部屋の端では、疲れはて、眠りについた子供達をルリが宥める。
入り口近く。
壁に背を預け、少し冷たい風を浴びるシュウの姿があった。
風が吹く度、彼の紺色の髪が揺れる…
「よっ。何やってんだ?」
「?ライナスか…」
「かって何だよ?かって?」
「別に…」
その隣に同じく背を壁に預け、腰をかけたのはライナス。
ボーっと何かを眺めるシュウ。
彼はシュウの視線の先を追った。
その先にあったのは…
笑い合い、幸せそうなマリンとディックの姿。
2人は、チラッと見つめ合えばニッコリ笑い、又チラッと見つめ合えば笑い合う。
「あいつらの事、気になんのか?」
「いや……ただ、ディックは何者なのかって…」
「ディックは仲間だぜ。」
「仲間…」
確かに、ディックは敵ではない事はわかる。
だが、何か、何かがひっかかるんだ…
何だかわからない、異様な物が…
「ディックは昔、マリンと一緒に任務をこなしてた。」
「マリンと一緒に?」
「あぁ。2人は最強のコンビって言われてな。本気で強かった。」
初めて合った時、2人は拳をぶつけ合っていた。
難なく交わしていたが、普通の人間なら、避ける事さえできないだろう…
マリンは強い。
体術の才能がかなりあるのだ。
そんなマリンと対等に戦ったディックも、また、かなりの力の持ち主と言っていい。
そんな2人が手を組めば、見渡す限り敵なしと言っても納得できる。