BLACKNESS DRAGON ~希望という名の光~

 『ワー!』
 『アハハハハ!』
 『お兄ちゃん!お姉ちゃん!』


賑やか部屋。
子供達の元気な声が響き、外界は暗いのに、この部屋はいつまでも明るく、キラキラしていた。



今、ディックを含む5人は、話をしたこの部屋でくつろいでいる。

広間に行こうと行ったが、ここからは距離がありすぎ、暗闇の中を歩くのは危険だと、明日の朝出発する事になったのだ。



話しが終わり、ディックとマリンは、走り回って子供達と遊んでいる。

部屋の端では、疲れはて、眠りについた子供達をルリが宥める。


入り口近く。
壁に背を預け、少し冷たい風を浴びるシュウの姿があった。


風が吹く度、彼の紺色の髪が揺れる…


 「よっ。何やってんだ?」

 「?ライナスか…」

 「かって何だよ?かって?」

 「別に…」


その隣に同じく背を壁に預け、腰をかけたのはライナス。



ボーっと何かを眺めるシュウ。

彼はシュウの視線の先を追った。


その先にあったのは…

笑い合い、幸せそうなマリンとディックの姿。

2人は、チラッと見つめ合えばニッコリ笑い、又チラッと見つめ合えば笑い合う。


 「あいつらの事、気になんのか?」


 「いや……ただ、ディックは何者なのかって…」

 「ディックは仲間だぜ。」

 「仲間…」

確かに、ディックは敵ではない事はわかる。

だが、何か、何かがひっかかるんだ…

何だかわからない、異様な物が…



 「ディックは昔、マリンと一緒に任務をこなしてた。」

 「マリンと一緒に?」

 「あぁ。2人は最強のコンビって言われてな。本気で強かった。」


初めて合った時、2人は拳をぶつけ合っていた。

難なく交わしていたが、普通の人間なら、避ける事さえできないだろう…


マリンは強い。
体術の才能がかなりあるのだ。

そんなマリンと対等に戦ったディックも、また、かなりの力の持ち主と言っていい。


そんな2人が手を組めば、見渡す限り敵なしと言っても納得できる。


< 138 / 397 >

この作品をシェア

pagetop