BLACKNESS DRAGON ~希望という名の光~
日が昇る時間。

だがそんな時間になっても、この集落には日がささない。

この集落を包み込むように、灰色の厚い雲が光を遮っていたのだ。



空は荒れ、吹き付ける風も荒れている。
どこからかやってきた緑の葉が、暴れる風に乗って飛ばされていた…



そんな中、広間目指して歩む5人の姿が。

先頭を歩くディックは、4人を案内するように進んで行く。


木々をかけわけ、坂を登る。

この坂の上にあるという広間。


頂上を見つめ、歩を進める。
上空に漂う重い雲が、何だか嫌な雰囲気を醸し出していた…



頂上へ、その雲へ近づくにつれ、心に宿る、嫌な何かが膨れ上がっていく…


その時はまだ、気づいていなかった…

この嫌な何かが、危険を知らせているとは…

この先に待ち受ける危機を、予測していりとは、誰も知らなかった…





学校のグラウンドのような場所。

だだっ広くて、奥には横に長い屋敷が建っている。


その屋敷にたどり着く前に、北と南に高くそびえ建つ塔のような物が。

北の塔は、低い灰色の雲に届きそうな高さがあり、

南の塔は、北の塔程高さはないが、太さがあり、ズシンとそこに腰を下ろしているようだった。



キョロキョロと辺りを見渡して、DRAGONの主を探す5人。

5人以外に、人影があるようには見えない…


闇が覆い、辺りが見渡しずらい…

この地から追い出すように襲う強風…


無言で、真剣に主の姿を探す…



 「……!」

グラウンドのように広いこの地の中間辺りにいたディックは、何かに気づいたようだ。

屋敷の方向に走り出す。


 「?ディック…?」

隣にいたマリンは、突然走り出したディックの後を追って走る。

何があったのか?

先に行くディックを追い越し、その先へと目をやると…


 「……ぁっ!」

屋敷の前に、人間らしき陰が…

暗く、はっきりとはわからないが、こちらに背を向け、立ち尽くす女性の姿を確認した。


主…

DRAGONの主…



マリンは、その陰へと、全速力で走っていった…


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