BLACKNESS DRAGON ~希望という名の光~

胸の辺りに、何か不快感を感じていたシュウ。

ここへ着くと、今まで以上に、その不快感が胸を押しつぶすように襲いかかってきた…


ドクン………ドクン………と、腕を中心に脈を打つ…


何を訴えようとしているのだろうか…

何を…


何とかその不快感を見つけだそうと、些細な事でも見逃すまいと、辺りをじっくり見渡すシュウ


彼の目に、全速力で走る、マリンとディックの姿が映った…

その先の、人陰…


ドクン……ドクン……

脈を打つ何かが、速まる…


ドクン…ドクン…


何が…

何を知らせようとしてるんだ…


何を……



マリンの姿が、北と南に建つ塔を越えた時だった…


 「!!」


シュウの体に、鋭い電気が走った。

ドクッドクッドクッドクッ

物凄い速さで脈うつ心臓…



ふと、シュウの脳裏に、現れた言葉…



その言葉が、頭の中をぐるぐると回る…



灰色の雲…

高鳴る心臓…

何かを知らせる不快感…



シュウは、頭に浮かんだ言葉を叫ぶ…


 「罠だ!!」


“罠”この言葉がシュウの頭の中を巡ったのだ…


何故かはわからない。
しかし、これは罠だと、確信した。



シュウの声に、当たりを見回していたルリとライナスは振り向く。

 「罠?」

眉を潜め、聞き返すルリは、剣へと手を伸ばす。

同じく、ライナスも眉を潜めるが…


 「!マリン!」

突然目を見開き、どこかへ走って行くマリンの名を叫ぶ。


 「ぇっ?」

その声が聞こえたのだろうか?
マリンは顔をこちらに向けようとした時だった…



グサッ……!!

マリンの体を貫通する触手…

飛び散る鮮血…


 「「!!」」

 「マリン!」


血を流しながら、地面へと倒れるマリン…

力なく地面に横たわる…

ドクドクと流れる赤い血…

地面に、血溜まりを作っていく…


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