BLACKNESS DRAGON ~希望という名の光~

彼女の元へ、全速力で走っていく3人…


シュウが先頭に、少し離れてルリ、出遅れたライナスは一番後ろを走る。


シュウが北と南にそびえ建つ塔を通り過ぎた時だった…



     ゴゴゴゴゴ…!


 「?」


地面が揺れ、何か雷のような音が鳴り響く…

その音に足を止め、辺りを見回すルリ…

彼女は、塔の真下にいた…


音の発祥地を確かめようとするが…


既に遅かった…



ルリの顔に陰が宿る…

頭上に感じる何か…


見上げると、そこには、倒れてくる南の塔があった…


このままでは下敷きに…

逃げようとしても、足がすくみ動けない…


もうだめだ…

そう、諦めた時だった…



強く腕を引かれ、地面に倒れる…

危機一髪、逃げる事ができたのだ。



 「っ……ライナス…」

顔を上げると、ルリを庇うように覆い被さるライナスの姿があった。




 「お前なぁ……周りぐらいよく見ろよ……」


助かった事を確認し、そんか言葉を発しながら立ち上がると、倒れるルリをヒョイと軽々と立ち上がらせた。

 「ありがと…」

 「どうも……にしても、どうするかな……」

 「?」

後ろを見て、首をかくライナス。

ルリは、どうしたの?という風にライナスの目を追う。


そこには、倒れた南の塔が…



 「いや、シュウ達向こうだし……」

 「……えっ!?」

指を差し、笑って見せるライナス。チラッと八重歯が姿を現す。


そんなライナスの笑顔を気にする事なく、倒れた塔を見つめ、少し間を置いてから、ライナスを見つめ返すのだった…


ハハハ……ととぼけたように笑うライナス。

そんな彼に少しイラッとしながらも、表情には出さないルリであった…


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