BLACKNESS DRAGON
~希望という名の光~
左右に向ける紙飛行機…
ふと、その動きが止まった…
「まずは……希望を…奪おう…」
悪戯に笑うと、左目を閉じ、狙いを定める…
希望…
背後に立ち尽くすディックは、紙飛行機の先にいる人物へと目を向ける…
まずその標的となったのは……
……シュウ……
真っ赤な紙飛行機を飛ばそうと勢いをつけた、その時だった…
「フフフッ………ん?…」
何かに気づいたように、その手を止める…
そして…
何かを企むように笑い、獲物を変える…
「…いや……彼等に…絶望を……」
そう言って、紙飛行機を風に乗せる…
普通の紙飛行機は、風に乗って、フワフワと飛ぶはずだ…
だが、その紙飛行機はちがった…
まるで自らの意志があるかのように、その紙飛行機はスピードを上げて飛んで行く…
獲物へと向かって…
背後に立つディックは、無言でその様子を見つめていた…
何があったというのだろう…
標的を変えるなんて…
不振に思い、紙飛行機の先へと目を向ける…
「…!」
息ができなかった…
呼吸をする事を忘れてしまう程、最悪で…
最も起きて欲しくない事…
それが今正に、起ころうとしている…
マーガレッドの第一の標的となった者…
彼女の…
ディックの視線の先には…
そこにいたのは…
その先にいたのは…
地面に膝をつく…
……マリン……
灰色の雲は、戦う彼らを観戦するようにゆっくりと進み、
何かを察知したのだろうか…
今にも泣き出しそうだった…