BLACKNESS DRAGON ~希望という名の光~

左右に向ける紙飛行機…


ふと、その動きが止まった…


 「まずは……希望を…奪おう…」

悪戯に笑うと、左目を閉じ、狙いを定める…



希望…


背後に立ち尽くすディックは、紙飛行機の先にいる人物へと目を向ける…

まずその標的となったのは……



……シュウ……



真っ赤な紙飛行機を飛ばそうと勢いをつけた、その時だった…


 「フフフッ………ん?…」

何かに気づいたように、その手を止める…



そして…
何かを企むように笑い、獲物を変える…



 「…いや……彼等に…絶望を……」


そう言って、紙飛行機を風に乗せる…


普通の紙飛行機は、風に乗って、フワフワと飛ぶはずだ…

だが、その紙飛行機はちがった…

まるで自らの意志があるかのように、その紙飛行機はスピードを上げて飛んで行く…


獲物へと向かって…





背後に立つディックは、無言でその様子を見つめていた…



何があったというのだろう…

標的を変えるなんて…



不振に思い、紙飛行機の先へと目を向ける…



 「…!」


息ができなかった…

呼吸をする事を忘れてしまう程、最悪で…

最も起きて欲しくない事…



それが今正に、起ころうとしている…



マーガレッドの第一の標的となった者…


彼女の…

ディックの視線の先には…



そこにいたのは…

その先にいたのは…




地面に膝をつく…





……マリン……



灰色の雲は、戦う彼らを観戦するようにゆっくりと進み、

何かを察知したのだろうか…

今にも泣き出しそうだった…

< 155 / 397 >

この作品をシェア

pagetop