BLACKNESS DRAGON
~希望という名の光~
「やぁぁ!」
ドスッ!
【グゥッ…】
ボロボロの体で、目の前のサロウへと攻撃を仕掛けるマリン…
動く度に、地面には彼女の血の跡が残っていた…
「…ハァ……ハァ……」
一体のサロウを何とか倒し、呼吸を整えるが…
「クッ……ゲホッ……」
血を吐き、地面へと力無く座り込んだ…
両手を地面につき、立ち上がろうとするが…
彼女の震える手では立ち上がる事ができず…
「ク…ソッ……」
地面を拳で叩くと、砂を握りしめる…
力が…
力が…
入らない…
うまく…
攻撃が出せない…
クソッ…
砂を握りしめる手が二重に霞み、今にも倒れそうな彼女…
そんな彼女へと向かって飛んでくる何か…
一体のサロウと剣を交えていたシュウは、北の塔からやってきている何かに気づき、目を細める…
何だ…?
赤い…紙飛行機…?
それは、紙飛行機と思えないスピードで飛んでくる…
そして…
それは、形を変える…
柄も、刃も赤く染まる…
槍…
その槍は、スピードを落とさず、一直線に飛んでくる…
獲物を捕らえる為に…
槍へと目を奪われていたシュウは、ふと、その槍が行こうとしている先にいる者へと目を向ける…
「…!」
その先にいたのは…
マリン…
地面に座り込み、肩で息をする彼女は、その場から動けるような状態ではない…
このままでは…
彼女は……
…死ぬ…
「マリン!」
立ちはだかるサロウを斬りつけ、前へと突き進む…
が…
間に合わない…
「マリン!!」
その声が聞こえたのだろうか…
彼女は顔を上げる…
そして…
死が迫っている事に気づく…
「……」
だが、何もできない…
動けない…
逃げれない…
もう、死ぬのかな…
死を受け入れるように、その槍を見つめる…
しかし、突然、その視界が遮られる…
彼女の前に立ちはだかった、何者かによって…