BLACKNESS DRAGON ~希望という名の光~

 「やぁぁ!」

      ドスッ!

 【グゥッ…】

ボロボロの体で、目の前のサロウへと攻撃を仕掛けるマリン…

動く度に、地面には彼女の血の跡が残っていた…



 「…ハァ……ハァ……」

一体のサロウを何とか倒し、呼吸を整えるが…


 「クッ……ゲホッ……」

血を吐き、地面へと力無く座り込んだ…


両手を地面につき、立ち上がろうとするが…


彼女の震える手では立ち上がる事ができず…


 「ク…ソッ……」

地面を拳で叩くと、砂を握りしめる…



力が…

力が…
入らない…


うまく…
攻撃が出せない…



クソッ…



砂を握りしめる手が二重に霞み、今にも倒れそうな彼女…



そんな彼女へと向かって飛んでくる何か…


一体のサロウと剣を交えていたシュウは、北の塔からやってきている何かに気づき、目を細める…


何だ…?

赤い…紙飛行機…?


それは、紙飛行機と思えないスピードで飛んでくる…


そして…
それは、形を変える…


柄も、刃も赤く染まる…
槍…


その槍は、スピードを落とさず、一直線に飛んでくる…


獲物を捕らえる為に…


槍へと目を奪われていたシュウは、ふと、その槍が行こうとしている先にいる者へと目を向ける…


 「…!」

その先にいたのは…

マリン…


地面に座り込み、肩で息をする彼女は、その場から動けるような状態ではない…

このままでは…
彼女は……

…死ぬ…



 「マリン!」

立ちはだかるサロウを斬りつけ、前へと突き進む…

が…

間に合わない…



 「マリン!!」

その声が聞こえたのだろうか…

彼女は顔を上げる…


そして…

死が迫っている事に気づく…


 「……」

だが、何もできない…

動けない…

逃げれない…


もう、死ぬのかな…


死を受け入れるように、その槍を見つめる…


しかし、突然、その視界が遮られる…



彼女の前に立ちはだかった、何者かによって…


< 156 / 397 >

この作品をシェア

pagetop