BLACKNESS DRAGON ~希望という名の光~

 「何だ……この程度か…」

その場に座るマーガレッドは、動く事も無く、ジッとシュウを見つめ、笑うのだった…




     ズドォォーン!!


炎のDRAGONは、マーガレッドへと食らいつき、彼女を燃やしたはずだった…


だが、マーガレッドは、既にそこには居らず、いつの間にか姿を消していたのだった…




 「ディック!」

塔の頂上を見上げ、マーガレッドがいた場を睨んでいた時、近くで聞こえた泣き叫ぶ声に現実に戻される…

ハッとして、声のした方へと目を向ける…


そこには…

胸から血を流すディックと、彼を抱えるマリンの姿があった…



 「ディック…」


マリンは、震える声で彼の名を呼ぶ…



嘘ある…

これは嘘ある…


現実なんかじゃないある…

こんな事、ありえる訳ないある…

嘘ある…
嘘ある…
嘘ある…



涙の滲む瞳をギュッと瞑り、現実から遠ざかろうと試みる…

が、何度そうしても、何も変わらない…

何度そうしようが、目の前にあるのは、血に染まるディックの姿…



ディックは、涙ぐむマリンを見つめ、苦痛に顔を歪めながらも、微笑んで見せる…


 「ハッ……俺…馬鹿だな……大切な人護れなくて…大切な人見捨てて……何が人々を護るだ……何が…償いだ……何が……」


 「…ディ……ック……」


肩においてあった彼女の手へと手を重ね、弱々しい力で握った…



 「…ごめんな…マリン……ごめん……」


 「…そんな…そんな……ディックは…ディックは……ここの人々を護ったある…
…マリンも…マリンもディックに護られたある……」



一粒の涙が、彼女の頬を伝っていく…


小さな、輝く宝石が…


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