BLACKNESS DRAGON
~希望という名の光~
ライナスを除く4人は、ある家の中へと入っていった。
その家は、この町の家々と何の変わりもない家。
違うのは、他の家々には沢山の窓があるのに対し、その家には、二階に一つだけしか窓がないという所だけ。
その家の周りでは、多くの人々が店を開き、様々な物を売っていた。
ワイワイガヤガヤと、とても賑やかで、活気溢れている。
男性…彼の名はラルフと言うらしい。
彼らがよく使うと言うこの家の中では、そんな声は遮られ、一つの窓から小さく聞こえるだけだった。
「適当に座れ。」
二階の部屋に入るなり、ラルフは床に腰を下ろし、3人に言った。
その言葉に頷くと、円になるように適当に座る。
この部屋はきちんと整理されていて、無駄な物が一つもない。
端に机があったり、箪笥があったり。
全員分の椅子はない為、4人共床に座った。
シュウ達3人は、あれからずっと無言で、目を合わせようとしない。
床に腰を下ろす今も、目を伏せ、ジッと床を見つめていた…
しばし沈黙が流れる…
「死ぬって……俺の為に死ぬって……」
その沈黙を破ったのはシュウだった。
ゆっくりと目を上げ、ラルフを見つめる…
悲しそうな、何かを失った、美しいはずの紺色の瞳を…
「貴方は、知ってるんですよね……?」
「あぁ。俺だけじゃない。ルリも、マリンも、2人共知ってる。」
その答えに、驚いたように2人を見るが…
2人はとっさに目を背ける…
彼と目を合わせまいと…
そんな2人を見て、シュウは一度目を伏せ、再びラルフへと目を向ける。
「教えて、くれませんか…?嘘ではなく、偽りでもなく、本当の、真実を……」
真っ直ぐに見つめる紺色の瞳…
その瞳に押され、ラルフは頷くのだった。
「……いいだろう。お前の知りたい真実、話してやるよ。残酷でもあり、変えられない、指名を…」
その言葉を聞き、ごくっと生唾を飲み込むシュウ。
一度息を吐くと、呼吸を整え、何も聞き逃すまいと、ラルフを見つめる…
真実を…
変える事のできない指名を…
死という、真実を…