BLACKNESS DRAGON ~希望という名の光~

シュウの血で赤く染まった彼女の口…

彼女は、その口についたその血までも舌を伸ばし舐めとった…



 「僕の力、教えてやろうか?僕はね、いろんな物を、武器に変えられるんだ。例えば……君の血だって……」


そう言いながら指を鳴らすと、シュウが流した血に変化が現れた…

地に落ちた、一粒の雫が、意志を持ったかのように微かに動き、次の瞬間、その血は、黒い針のように鋭く伸び、彼を突き刺そうとする…



 「っ!?」

顔へと近づいた鋭い針の先…

とっさに見を捻るが…

全ては避けきれず、頬に傷を負い、紺色の髪を掠めた…


横に傷の入った頬から、本当に小さな血の雫が舞う…


それを見たマーガレッドは、その血に指を差すと、シュウの方向へと、指を弾く…


すると、その小さなな血の雫も、黒い針へと変わり、シュウを襲う…


身を捻り、バランスを崩していた彼は、その鋭利な針を交わす事ができず…



 「クッソッ…」

右手に持っていた剣を振り、その攻撃を弾き飛ばす…

小さな血でできたその細い針は、一撃で粉々に粉砕し、血となり、地面に散った…



 「チッ…」

攻撃を交わされ、面白くなさそうに舌打ちをする…


マーガレッドは地を蹴り姿を消すと、シュウの血でできた黒い針を手に取り、彼に攻撃を仕掛けた…




状態を整えたシュウは、有り得ないスピードでこちらに向かって来るマーガレッドを確認すると、剣を構え、彼に突き出す…



が…


その攻撃は黒い針により弾かれ、弾いたかと思えば、彼女は素早く黒い針を引き、彼の胸目がけて突き刺す…




 「っ!?」


弾かれた剣…

その攻撃を交わす為に剣を持っていく事はできない…

あまりにも素早い動きの為、後退する事さえできずにいた…



後は、その針が、彼の体に突き刺さるのを待つだけ…


黒い、彼の流れた血でできた針が、彼の体を血で染めるだけだった…





       グサッ…



体中に鋭い痛みが走り、苦痛に顔を歪める…


ポタポタと流れる血が、地に赤い斑点を作ってゆく…


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