BLACKNESS DRAGON
~希望という名の光~
マーガレッドは、ルリ達から離れた場所で、灰色の壁に背を預け、腕を組むローランを目の端に捉え、口の端をつり上げる…
ハハッ…
本気で殺す気だよ、ローランの奴…
まっ、別に関係ないけどね…
彼女が死んだとしても、僕にはどうでもいい…
今、漆黒のDRAGONの主と、戦えてんだから…
苦しむルリの姿から目を反らし、今、自分が戦っている敵、マーガレッドへと視線を戻す…
その瞳は細められ、鋭く睨む、DRAGONの瞳のようだった…
背筋に悪寒を感じながら、彼女は未だに笑い続ける…
小悪魔のような、そんな微笑みで…
細められていた瞳が、不意に閉じられた…
突然の行動に、目を細めるマーガレッド…
彼の周りに立ち上る、異様な力を感じ取っていた…
何をする気かわかんないけど、楽しませてくれるみたいだね…
以前は、全てを焼き尽くす炎のDRAGON…
さぁ、今度は何を出す?
そこら辺の主のような、低レベルな攻撃は、僕には通じないよ…?
どうする…?
漆黒のDRAGONの主さん…
目を瞑るシュウは、漆黒の大剣を器用にクルリと手首を使って回すと、剣先を地につけ、左に移動させる…
すると、地に半円を描くように線が刻まれた…
剣の柄を握り直しながら、剣先を地と平行に構える…
「《地を愛し、緑を護る、清き風………壊れ行く自然に、悲しみを含み、怒りを持つ突風よ、今ここに、姿を現せ!》」
背後に現れた漆黒のDRAGONは、彼に力を貸すかのように、彼の体に巻き付くように漂う…
呪文のような物を唱え終わると、彼は瞳を開き、右に握った剣を、左から右へと振る…
すると、剣が通った場から、風が現れ、彼を包むように吹き荒れた…
その風は、地に刻まれた半円に集まり、円を描きながら天へと昇って行く…
彼の服を揺らし、紺色の髪が乱れる…
彼の周りに現れた風は、天へと高く昇ってゆきながら、辺りに風を巻き起こす…
その風は、マーガレッドの藍色の髪も揺らしていた…