BLACKNESS DRAGON
~希望という名の光~
シュウの放った竜巻は、灰色の壁へとぶち当たり、粉々に粉砕した…
小さな破片が、辺りに散らばり、ハラハラと舞い降りる…
まるで、灰色に染まった、雪のように…
その中で、膝を付き、自らの喉に剣先を突きつける少女…
彼女は、一度喉に突きつけると、その手を引き、勢いをつけて突き刺そうとしていた…
グッと瞑った目尻から、一粒の雫が流れ、突きつけた喉元には、血が滲んでいた…
さよなら…
皆…
さよなら…
引いた剣は、勢いを増し、彼女の喉元へと差し迫っていた…
キーーン!!
剣先と、彼女の喉元の距離、数ミリとなった時、その音は響いた…
そして、地に突き刺さる、細身の真っ白な剣…
少女の手からその剣は消え、そのままの状態で固まり、その近くでは、一歩前へ踏み込み、剣を振り上げた状態の少年がいた…
彼は、自らの喉元に突き刺さそうとしていた剣を弾き、その行為を止めたのだ…
剣を失い、自分が生きている事を悟ると、彼女は地に両手を付き、泣き崩れた…
「…ルリ……ル…リ……ごめん……ごめ……んね……」
顔を伏せ、涙で地を染める…
何度も何度もそう言葉を漏らし、謝り続ける…
先程までいたはずの、彼女の妹に…
何度も、何度も…
そんな彼女に近寄るシュウは、彼女の前に膝をつくと、彼女をギュッと抱き締める…
彼女の頭と背中に手を伸ばし、彼女を抱き寄せた…
何も言わず、何の戸惑いもなく彼女を落ち着かせるように、力強く…
まるで、彼女がここにいるかどうかを確認するかのように…
彼女は、彼の胸で泣き崩れる…
声も出さず、苦しみに耐えながら、泣き続けた…
止めどなく流れ続ける涙は、次々と彼女の瞳から零れ落ちていた…
彼女の周りから消えた女の子…
姿を消した闇の者…
彼らの周りの地面は、彼らが流した血と、涙で濡れていた…