BLACKNESS DRAGON
~希望という名の光~
何事かとカナメに目を向けると、カナメはチロッと舌を出し微笑む。
「シュウの事。長が呼んでたんだった。ごめん。」
「いえ。長がですか?」
「えぇ。今からでも大丈夫だと思うから……でもここからじゃ道わからないわよね……」
何かを考えるように瞳を上に上げ、思いついたかのように立ち上がった。
「私が案内するわ。ちょうど途中で治療室を通るし、じゃぁ、ついてきて。」
話を1人で進めていくカナメ…
とっとと部屋から出る準備をしていた。
聞く事しかできず、流れで立ち上がるが、ふとその動きを止めた。
「?」
部屋を出たが、シュウが後をついてきていない事を不振に思い、部屋の中を覗くと、カナメは微かに微笑む。
カナメの瞳に映ったのは、立ち上がったまま、心配そうな瞳を眠り続ける少女に向けるシュウの姿。
彼は、彼女を放っておけないといったように、その場に立ち尽くしていた。
「大丈夫よ。ルリには安定剤を打っておいた。目が覚めても、暴れたりはしないから。ね?」
そんな彼に何かニタニタしながら言うカナメ。
彼にはそんな彼女の心境など知る術もなく、少し首を傾げながら、素直に頷いた。
陽の光が反射し、輝く階段。
天へと続くような階段を登る、1人の少年の姿があった。
両側にある大きな窓から差し込む陽の光…
窓から覗く、大きな太陽…
それらを目を細めながら見つめる少年は、一段一段、確実に登って行く。
窓の外では、小鳥達が羽ばたいていた…
長く続く階段を登り終えると、目の前に現れたのは巨大な扉。
そしてその横で頭を下げる、肩までの短い髪を耳にかけた、年下と思われる少女。