BLACKNESS DRAGON
~希望という名の光~
ある一室…
洗面所のような、小さなその一室の中に、1人の少女の姿があった。
両手を洗面台に付け、顔を伏せる彼女…
彼女のウェーブのかかった茶色い髪の先からは、ポタポタと雫となった水が滴り落ちていた…
蛇口からは大量に水が流れ、まるで、雨が降っているかのように、部屋中に響き渡る…
そんな中、ゆっくりと身を起こすその少女…
髪が乱れ、前髪が目にかかる…
少女は、そのまま瞳を上げ、鏡の中に映る自分の姿を見つめた…
彼女が見つめた大きな鏡は、何かをぶつけたのだろうか、蜘蛛の巣のように、中心から周りに広がり、ひびが入っていた…
その中に映る彼女の瞳は、何かに怯えるように、悲しい色をしていて、苦しそうに揺れ、潤んでいた…
ガスッ…
流れる水に、赤い血が混じり合う…
その血は、彼女の右の拳から流れたものだった…
彼女は、自分の顔の映る位置に拳を突き立てていた…
拳から滲む血は、鏡までも赤く染める…
怪我を負った拳を、鏡から放し、ダラリと下げると、再び洗面台の縁を握る…
ひびが入り、赤くそまった鏡…
その中に映る自分の顔を見ると、彼女はすぐさま顔を背ける…
まるで、何かから逃げるように…
目を背けた彼女は、目を瞑り、グッと拳を握った…
彼女1人だけが立ち尽くす、そんな小さな部屋の中、水の流れる音のみが木霊し、彼女が涙を流しているかのようだった…
心の涙を…