愛し人〜aishibito〜
それから夜七時半を過ぎた頃
自宅のチャイムが鳴った。






「誰かしら」






久美子の母親である亜紀子(アキコ)が玄関へ向かう。



すぐ亜紀子はパーティが行われているリビングへ戻って来た。






『ママ誰かお客さんだったの?』



「ええ。お隣りさん、回覧板を届けにね」



『そうなんだ』






久美子は何かを期待して
ガッカリした表情だったが
すぐにいつもの顔に戻って
パーティを続けた。
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