そら。―HAPPY STORY―
………。
あ、祝福するべきか?ここ。
「おめでとう玲。お前もいよいよ大人の一員だな、うんおめでとう」
鞄を持ってるせいで拍手はできない。
「てめー分かってねえな。すっげぇピンと来たんだぞ。可愛かったしさあ…」
「まあ良いんじゃねえの。恋愛は自由だ」
「絶対に俺のものにする!俺はあいつを愛してる!」
俺は、仕方ない奴だな、と思いながら
笑う玲を見つめていた。
ここで 気づいていたならば
笑い話で済んだ―――はずなのに。
俺はいつものように、相手に深く干渉しなかった。