そら。―HAPPY STORY―

………。



あ、祝福するべきか?ここ。




「おめでとう玲。お前もいよいよ大人の一員だな、うんおめでとう」



鞄を持ってるせいで拍手はできない。




「てめー分かってねえな。すっげぇピンと来たんだぞ。可愛かったしさあ…」




「まあ良いんじゃねえの。恋愛は自由だ」




「絶対に俺のものにする!俺はあいつを愛してる!」





俺は、仕方ない奴だな、と思いながら

笑う玲を見つめていた。






ここで 気づいていたならば

笑い話で済んだ―――はずなのに。




俺はいつものように、相手に深く干渉しなかった。








< 42 / 152 >

この作品をシェア

pagetop