そら。―HAPPY STORY―

なぜだろう。



妙な胸騒ぎがする。夏美の身に、何かあったんじゃないだろうか―――





「あれ、宮下!?」




「俺腹痛で早退!!」





廊下ですれ違った同級生にそう即け、俺は鞄を持って校舎を飛び出した。






人を愛するって、不安ばかりが押し寄せる。




いつだって―――夏美のことが頭の大半を占めている。








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