ゼロクエスト ~第2部 異なる者

第3節 遭遇

この村はモンスター・ミストの影響でしばらくの間、外部との流通を遮断するという。

そのことはあたしも事前に予想済みだった。

ヤツがここにいるということは、その規模も大規模なものだと容易に予測できたからだ。

こちらに残された時間は、あまりない。いつモンスター・ミストが姿を消すのか分からないからだ。

そうなってしまったら、今度は何処に現れるのか予測できない。そしてそこに必ず、ヤツが居るとも限らないのだ。

あたしはその間、例の3人組パーティを捜すことにした。サラがこの村の中に必ず居るはずだと、言っていたからだ。

あたしは先程買った『温泉まんじゅう』の箱を小脇に抱えつつ、温泉街を彷徨いていた。

何故温泉まんじゅうを買ったかといえば、『温泉=(イコール)まんじゅう』に決まっているからだ。

温泉に来れば必ず饅頭を買うのが、世間一般での定番であり鉄則だ。でなければここに来る意味がないといっても過言ではない。

あたしがその場所を通り過ぎようとしていた時、

「貴様らには消えてもらう!」

その声とともに、金属の触れ合う音が聞こえてきた。

あたしは反射的に建物の陰から、その路地を覗いていた。
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