ヴァンパイア王子~覚醒のblood~
再びあの匂いを嗅いでしまったら、もう元には戻れないだろう。
何が起こるか分からない。
何が起こっても、外れかかった鎖は簡単に外れ、自分は人間ではいられなくなる。
赤銀は逃げ道さえも塞いでしまった。
もう少し、時間があると思っていた。
怜央は飲みこまれそうなほど、深い闇色に染まった川を見つめ、そしてゆっくりと瞳を閉じた。
川の流れが蛇のようにうねっているようだった。
まるで自分の心の動きのよう。
その映像を心にしっかりと仕舞って、怜央は目を開けた。
そして空を見上げ、闇を睨みつける。
その瞳には、もはや迷いはなかった。
何が起こるか分からない。
何が起こっても、外れかかった鎖は簡単に外れ、自分は人間ではいられなくなる。
赤銀は逃げ道さえも塞いでしまった。
もう少し、時間があると思っていた。
怜央は飲みこまれそうなほど、深い闇色に染まった川を見つめ、そしてゆっくりと瞳を閉じた。
川の流れが蛇のようにうねっているようだった。
まるで自分の心の動きのよう。
その映像を心にしっかりと仕舞って、怜央は目を開けた。
そして空を見上げ、闇を睨みつける。
その瞳には、もはや迷いはなかった。