ヴァンパイア王子~覚醒のblood~
「痛っ!」


茜の言葉に假屋崎が顔を上げる。


茜は片眉を寄せて、人差し指を見つめていた。


その指先からは、小さな丸粒の血が顔を出していた。


「大丈夫!?」


假屋崎が立ち上がって茜に近付く。


「ちょっと紙で切っちゃったみたい」


えへへと苦笑いする茜の手首を假屋崎が握りしめる。


じっと溢れ出す血を見つめる假屋崎の瞳は恍惚に震えていた。


吸い寄せられるように、假屋崎の舌が茜の指先を舐めあげる。


その横顔はハッとするほど美しく、普段の假屋崎からは想像もつかないほど色っぽかった。


「か、假屋崎…君……?」


茜はドキドキしながら呼びかけた。


握られた手首を離す気配はない。


「やっぱり君は特別だ」
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