ヴァンパイア王子~覚醒のblood~

奇妙な三角関係

――――――…


「茜」


ある日の休み時間、誰かから名前を呼ばれ茜は顔を上げた。


するとそこには假屋崎が笑顔で立っていた。


茜のことを呼び捨てにしたことに、レオは眉を寄せた。


假屋崎はレオの些細な変化に気付いたが、茜は気付かない。


「秀平君、どうしたの?」


「あのさ、生徒会の集まりのことなんだけど。
このまま何もしないっていうのはいけないと思うんだ。
たまに形だけでも集まろうと思うんだけど、どう思う?」


「うん、そうだね。何もしないのはよくないよね」


「まあ、召集しても集まるのは僕と茜だけだと思うけど」


假屋崎が苦笑いを浮かべると、隣で聞いていたレオが立ち上がった。


「言い忘れてた。俺も生徒会に入ったんだ」


レオの突然の報告に茜と假屋崎は驚いた。


「どうやって」


假屋崎が冷たい声をレオにかける。
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