ヴァンパイア王子~覚醒のblood~
茜は不穏な空気を感じ取って、ハラハラしていた。


一方、周りにいる女の子たちは、学校で一位二位を争うイケメンが話している姿にうっとりと見入っていた。


「どうやってって。
先生に入るにはどうすればいいか聞いたら、何もしなくてもすんなり入らせてくれたが?」


「今は活動してないし、権力もないに等しいんだ。
入っても君に有益になるとは思えないけど」


「興味があるんだ。
それとも、俺が入っちゃいけない理由でもあるのか?」


假屋崎はレオを見つめ、そして観念したように小さくため息を吐いた。


「ないよ。
先生が無条件で入れるなんて、君はよっぽど優秀らしい。
僕の名前は假屋崎秀平。歓迎するよ、よろしく」


「俺は神無月怜央だ。よろしく」


表面上では親しげに二人は握手していたが、二人の目はお互いを睨み付けバチバチと火花が飛び散っていた。
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