ヴァンパイア王子~覚醒のblood~
「母さん!?」


真央は驚いた表情そのままで走り寄ってきた。


「ヴラドも、もう人間じゃないの!?」


「俺だけじゃない。真央も力に目覚めているはずだぞ」


「まさか!」


「だっておかしいとは思わないか? 
歳を取らないなんて」


「えっ!? あたし童顔だから老けにくいんだと思ってた!」


「子供産んでその肌は、普通おかしいと思うだろう」


「そ、そっか。言われてみれば確かに……。
でもあたしまでどうして?」


「俺と毎晩愛しあっているから、力が移ったんじゃないのか?」


ヴラドは意地悪な瞳でニヤリと笑った。


真央がポッと頬を染める。


こんな状況でもいちゃつくなんて。


もう嫌だ、こんな両親。
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