ヴァンパイア王子~覚醒のblood~
今日も一緒に帰ることになった怜央は、茜と二人きりになると怒りを露わにした。


「なんで生徒会に茜がいるんだよ!」


「なんでって、あたしが一番驚いてるのよ?

昨日、廊下で赤銀先生とすれ違って、その時突然呼び止められて。

『君、いい匂いがするね。生徒会に入らないか?』って言われたの」


「はあ!? なんだよその判断基準!」


「あたしだって分からないよ!

でも、生徒会に入れば怜央ちゃんとこうして一緒に帰れるし、いいかなと思って」


「入るならなんで俺に言ってくれなかったんだよ!」


「怜央ちゃんを驚かせたかったの♪」


茜は満開の花が咲くような笑顔を怜央に向けた。


怜央は呆れてしばらく言葉を失った。
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