ヴァンパイア王子~覚醒のblood~
部屋の中は薄暗かった。
もしも煌々と明かりが灯っていたら、深い闇の中を歩いてきただけに、目がやられてしばらく見えなかったかもしれない。
青紫色のペンダントライトが部屋を灯し、怜央は12畳ほどの地下室を見渡した。
一見すると書斎のようだった。
壁には天井までぎっしりと古い本が並べられていた。
簡単に食事ができるように、ガラスキャビネットのカップボードや、小型のキッチンまである。
全てが古いヨーロッパのアンティーク調の家具で、横長のテーブルの後ろには、大人一人仮眠できそうなくらい大きな赤茶色の立派なソファが置いてあった。
そして書斎机に肘をかけ、座り心地の良さそうな椅子に座って、ヴラドは部屋に入ってきた怜央を一瞥した。
銀髪のサラサラの髪が額を隠し、冷徹な蒼い双眼が怜央を捉(とら)えた。
いつもはカラーコンタクトで瞳の色を隠しているので、久々に見る蒼い瞳は、ゾクリと身震いするほど美しかった。
ただそこに座っているだけなのに、禍々しいほどの威圧感。
見詰められているだけなのに、石のように身体が固くなる。
もしも煌々と明かりが灯っていたら、深い闇の中を歩いてきただけに、目がやられてしばらく見えなかったかもしれない。
青紫色のペンダントライトが部屋を灯し、怜央は12畳ほどの地下室を見渡した。
一見すると書斎のようだった。
壁には天井までぎっしりと古い本が並べられていた。
簡単に食事ができるように、ガラスキャビネットのカップボードや、小型のキッチンまである。
全てが古いヨーロッパのアンティーク調の家具で、横長のテーブルの後ろには、大人一人仮眠できそうなくらい大きな赤茶色の立派なソファが置いてあった。
そして書斎机に肘をかけ、座り心地の良さそうな椅子に座って、ヴラドは部屋に入ってきた怜央を一瞥した。
銀髪のサラサラの髪が額を隠し、冷徹な蒼い双眼が怜央を捉(とら)えた。
いつもはカラーコンタクトで瞳の色を隠しているので、久々に見る蒼い瞳は、ゾクリと身震いするほど美しかった。
ただそこに座っているだけなのに、禍々しいほどの威圧感。
見詰められているだけなのに、石のように身体が固くなる。