蹴球魂!!!!
家への帰り道、あたしの心は清々しさでいっぱいだった。


もう、汚い嫉妬心なんかどこにもない。

もう、汚いあたしなんてどこにもいない。


今はとにかく、胡桃に謝りたい。


素直に受け入れられなかった。

胡桃と晃汰の過去。


過去の事は、干渉しないつもりだった。

なのに、気付かないうちに、心のどこかで2人の過去を受け入れたくないって思ってた。


それに気付いた今、素直に謝りたい。


胡桃と、前みたく一緒に笑い合いたい。

胡桃に、前みたく相談とかしたい。

胡桃と晃汰の過去を、しっかり受け入れたい。



それから、ちゃんと晃汰を好きって思いたい!!


「ただいまっ!!!!」

久々に、明るい気持ちで家に入ったかも。

「あら、おかえり!!…何だかテンション高いわねぇ」

ママにもびっくりされたし!!笑


明後日から始まる期末テスト。

それが終わったらゆっくり出来るだろうから…そしたら胡桃と、もう1度話し合う!!!!


あたしは、仲直りした後の事を考えて、ウキウキしながら眠りについた。


その日見た夢は、凄く幸せな夢だった。


…そうして訪れた、期末テスト最終日。


ーキーン コーン カーン コーン

「始め!!!!」


先生の声と共に、最後の教科…数学のテストが始まった。
< 142 / 394 >

この作品をシェア

pagetop