蹴球魂!!!!
ーウィーン

「「いらっしゃいませー」」


自動ドアが開くと同時に聞こえる、店員さんの声。


オープンしたばっかりだから、お花なんかも飾ってある。


「円、俺スパイク見ていい??」

「いいよー」

そう言って、あたしたちはスパイク売り場へ移動した。


「あ…」

1つのスパイクに目が止まった時、飛鳥が小さく呟いた。

「晃汰のスパイクと一緒じゃん」

そう。それは、晃汰のボールコントロールを支えているスパイクだった。


「これ、ポイントが変えられるやつだ」

裏を見ると、付け替えられるポイント(スパイクの裏に付いている突起物)が付けられていた。

「そういうタイプって、自分用に調整出来るからいいよなー」

今飛鳥が使っているスパイクは、ポイントが変えられないもの。

「こっちにしちゃえば??」

「んー…しばらく悩んでていい??」

「もちろん♪」


スパイクは、サッカー選手の命だもん。

ゆっくり時間をかけて決めてもらわなきゃ!!!!


とは言え、あたしはやる事がない。


「飛鳥、ちょっとお店の中フラフラしてるから、決まったらメールして??」

「了解。変なおっさんに付いていくなよ??」

「行かないよ!!」

「甘いものあげるって言われても行くなよ??」

「あたし子供じゃないもん!!!!」

「ははっ!!円面白ぇ!!」

「うるさいっ」


飛鳥が晃汰並にSだぁ…。
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