蹴球魂!!!!
ふふん、と自慢げに腰に手を置くと、飛鳥は笑った。

「どんだけどや顔??」

「!!!!飛鳥ひどい!!!!」

「ははは!!まぁそう怒るなって♪」

…今日の飛鳥、なんか変!!!!Sすぎる!!!!


「これ、皆の分買ってく??」

「へ…??」


ふて腐れたあたしの後ろから聞こえた飛鳥の声。

それはいつものように優しくて…。

飛鳥らしい言葉だった。


「うん!!」

「でも、俺らが奢りって事になるよな??」

「それは…後で皆に請求する☆」

「1人払わなさそうな奴いるけどな」

「晃汰か…。確かに」


2人で笑いながら、5着の練習着をレジへと持っていった。


「俺が立て替えとくよ」

飛鳥はそう言って、5着分の代金を払ってくれた。

割り勘しようと思ってたのに…。


「あ、あたしの分は今払ってもいい??」

帰りに寄ったファーストフード店で飛鳥にそう言った。

「駄目。円の分は俺の奢りだから」

と、あっさり断られた。


なんで!?


「今日連れてきてくれたお礼ー♪」

飛鳥は、まるであたしの心を見透かしたようにそう言って笑った。


「それに、好きな奴にプレゼントしたかったし??」

ードキン

優しいセリフをいとも簡単に告げた飛鳥に、あたしの心臓は大きく飛び跳ねた。
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