蹴球魂!!!!
晃汰の寝顔を見ながら、あたしはふと…夏休みの事を思い出した。


“俺……!!”

ウォータースライダーに乗りながら、晃汰が紡いだ言葉は、あたしにとって衝撃的すぎた。


“鈴木の事、諦められっかも”


ーズキン

今でも鮮明に思い出せる、あの言葉。


頭にまとわりついて離れない、あの言葉。


「っ……」

忙しい日々が続いて、その先を問いただす事は出来ていない。

聞きたいけど、聞けないあたし。


“やっぱり好き”なんて言われたら…??


そんな思いがよぎって聞けない。


だから、変に期待したまま、時間だけが過ぎていた。


可能性があるなんて、そう考えてしまう。

“もしかしたら”を考えてしまう。


後悔するかもしれないのに…。


「スゥ…スゥ…」


期待、してる。

晃汰との幸せを。


望んでる。


でも、少しは近付けたのかな…??

「…馬鹿晃汰」

大好きで仕方ない、こいつに。


…晃汰に。

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