蹴球魂!!!!
「つーか今日の古典の授業の俊介!!」

「あー!!あれは爆笑だったよね!!!!」

「マジあいつキモいわー」

「晃汰、そんな露骨に嫌そうな顔したら、俊介泣いちゃうよ??」

「勝手に泣かしとけ、あんなホモ」

「うーわぁー、毒舌入りましたー!!」


駅までの道のりの間、あたしたちの口は止まる所を知らない。

“俺、夜行性だから”とか言ってたように、本当に今の晃汰はテンションが高い気がする。

…まぁ、少しだけなんだけどね??


あたしはあたしで、晃汰に送ってもらえてるってだけでテンションは上がっていくばかり。


近所に迷惑かかるかも…とか、そんな事は一切考えてなかった。


ただ、楽しくて。

ただ、幸せで。


この時がずっと続けばいいのに…なんて、あたしらしくない事を考えてしまった。


「ほい、駅到着」

「ん…」

「あと1駅だから、俺いなくても平気だよな??」

「大丈夫だよ」

「円っ、あのさ……」


ーガタン ゴトン ガタン ゴトン


電車が走る音が聞こえて、晃汰の声がかき消された。

キョトンとしたあたしの顔を見て、晃汰は恥ずかしそうに頭をかいた。


「なんて言ったの??もう1回言って??」

「嫌だね」

「なんでよ!?」

「2度と言わねぇー」

「ムカつく!!」


そんないつも通りの言い合いに、あたしも晃汰も吹き出した。


「「あははははっ!!!!」」
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