蹴球魂!!!!
飛鳥は眉間にシワを寄せて、うなだれた。


「俊介なら、全部知ってるから」

「それ、俊介に聞けって事だよね??」

「ん…。俺からは、言いたくないな」

「わかった。俊介に聞く」


あたしがそう言うと、飛鳥はキリッとした顔立ちであたしの目を見て言った。


「ただし!!何を聞いても試合の事を一番に考える事。プレーにだけ集中する事。…約束出来るか??」

そんな重大な事なの??

「ん…頑張る」


あたしがそう言うと、飛鳥はフッと笑ってOKを出してくれた。


「っ…俊介!!!!」

「あ、まーちん!!どこ行ってたのー??」

…さすが俊介。めっちゃ呑気じゃん。

「飛鳥の所」

「え」


石のように固まった俊介は、その後にバツが悪そうな顔をした。


「知ってる事、全部話して??」

「えっ…と……ぉ??」

「その話、俺にも話せよ」

「晃ちん!?」


いきなりの晃汰登場に、余計に困り出す俊介。


「話して」

「っ…でも!!」

「もう隠すなよ。お前だけが抱えてられるようなデカさじゃねぇだろ??」

「飛鳥も、俊介に聞いてって言ってたの。だから…」

「晃ちん…まーちん……」


俊介はそう呟くと、意を決したようにあたしたちをまっすぐ見つめた。


「森ちんは、まーちんを守るために…右足を犠牲にしたんだよ」
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