イライラしやすい菅野さん。

「僕、菅野さんみたいな人好きだなあ……」

そう言って、長谷川は菅野の頭を優しく撫でた。

菅野はびっくりして、その手を振り払う。

「ふざけないでよ! 人をからかうのもいい加減にして!」

「からかってなんかないですよ。僕はいつだって本気です」

そう言う長谷川の目が真剣で菅野はどきっとした。

「僕、いい先輩に巡り合えたなって思ってるんです。菅野さんしっかりしてるし、すごい面倒見いいし……」

なんだそういう意味か……と菅野は拍子抜けした。
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