君のいない教室
それから…。

地味子は、相手するのが面倒な位、話しかけて来た。

授業中も、休み時間も、昼休みも、放課後も…。

部活があるのに、地味子に引き留められた事も何度かあった。

だから、今日こそは地味子から逃げようと思ったのに…。


「かーいくんっ」


げ…。

今日も来やがった。


「今日ねー、女子は家庭科で、クッキー作ったの!食べる?」


めちゃくちゃ至近距離で、上目使いを使う地味子。

ったく、お前さー、顔はいいんだから、そんな事されたら、どの男子でもドキドキするっつーの!

…って、僕は、誰が好きなんだろう…?

久保田が好きだと思ってたのに、最近は、地味子とばっかり話してるし…。


「…海君?」


首を傾げ、泣きそうな顔をする地味子。

何か、この顔…みら先輩に似てるな…。

諦めると決めたはずの、別れたはずのみら先輩の顔が、今になって思い浮かんできた。



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