君のいない教室
「じゃあ、俺、部活行くし。お前は?」

「えっと…部活入ってないし、家に帰るのかな…?」


何で最後疑問形だったのかはよくわかんないけど、とりあえず部活へ向かった。


「あっ、海君っ!!」


突然地味子は大声を張り上げて、僕の名前を呼んだ。


「えっと…。く、車に気を付けてね!最近、事故多いから!」

「お前は俺の母さんかっての!ガキじゃねんだから、大丈夫だし。お前こそ気をつけろよ。」


手をブンブン振る地味子に、僕は小さく手を振り返した。

横を見ると、そこには久保田がいて、心臓が止まるかと思った。


「ビクッたー。何でそんな所から突然現れんだよ!」

「さっきからずっと、大蔵に声掛けてたんだけど…。」

「そうだっけ?」


ふいっと横を向いてしまった。…あれー何か怒ってんのかな?

そう思って、変顔してみた。


「…大蔵って、あんな顔もするんだね…。」

「へ?」

「ううん、何でもない。」


そう言うと、走って音楽室に行ってしまった。



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