いつか、伝えて
8時30分、学校が始まる時間。


キョウヘイは珍しく、遅刻せずに


新しい教室の席についた。


斜め前はやっぱり、レン。


それが何だか嬉しかった。



でも、いくら待っても

レンは来ない。


先生が教室に入ってきた。



「先生!レンは休み?」



すぐさま、そう叫んだ。



「その事なんだが・・・。」



そう言い、教卓に出席簿を置き、


少し、間を置いて、先生は


話し出した。



「アンザイさんは今日、引っ越すそうです。
 
 急な事で驚いたでしょうが・・・」



“引っ越す?”


先生が説明をしているようだったが、


その声も、周りの声も、


キョウヘイには全く届いてこなかった。




キョウヘイは勢いよく立ち上がり、


教室を出て行った。




 


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