。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。
お、お泊り―――!!?
「あんた前うちに来たでしょ!?あれを見て泊りにきたいって思う、普通!」
「だってぇあたしんちに朔羅が泊りにくることはあっても、あたしは今まで一度も朔羅のうちにお泊りしたことないんだよ?」
リコが小鳥のようにまばたきして目だけを上げてくる。
くっ!!この上目遣い!
女のあたしでも思わず抱きしめたくなっちまう。
あたしはリコのこんな可愛い表情に弱いんだよ。
「あたしはいいけど、リコが大変じゃない?」
「ううん♪大丈夫。龍崎くんも居るし……それに響輔さんも…」
そう言ってリコはぽっと顔を赤らめた。
なるほど目当てはそれか。
「でもキョウスケのどこがいいの?まぁかっこいいし、優しいし、頭いいし、頼りになるし、気ぃ利くし…」
って!彼氏にしたらサイコーじゃん!!
こんな近くにこんないい物件があったなんて!
と、今更気付くあたし…
でも、あいつはいつも生きてるのか謎なぐらい静かだ…
まぁ、戒がそれ以上にうるさい分二人を足して2で割れば丁度いいんだけど~
でもキョウスケに恋愛感情は抱けないんだよなぁ。なんて言うの?優しい兄貴って感じで…
マリナはある意味幸せだよなぁ。あんないい兄ちゃんが居て。
マリナ……戒の婚約者だった女の子―――
思い出してあたしは俯いた。
そんな悩みを抱えてるとも知らずに、リコはあたしの手をがっ!と握ってきた。
「あたしね!響輔さんを本気で好きになっちゃったの!!お願いっ!
協力してっ!!」
え、えぇ―――!!!