。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。
ゆ、幽霊!?
◇ゆ、幽霊!?◇
墓石の掃除が終わると、ようやくキョロキョロと辺りを見渡たす余裕ができた。
この墓に何かがあると思ってたけど…見たところ変わりはない。
まさか墓石の下に何か隠されてるわけじゃないだろうな…
なんて思いながらも、
結局…
何も見つからなかった……
落胆した様子で、来た道の廊下を引き戻す。
TRRRR
途中、叔父貴のケータイに電話が掛かっていて、叔父貴は「会社からだ。ちょっとすまん」と言って電話口に出、あたしに背を向けた。
何となくずらりと続く御簾を見やる。
じゃらっ……
また
小さな音がして、あたしは慌てて回りを見渡した。
♪か~ごめ
かごめ~♪
女の声がして、あたしは目を見張った。
少しかすれた様な…低く響くような特徴のある声。
その声が歌声を発している。
♪籠の中のとりは~♪
いつまでも耳に残りそうな……きれいな歌声だった。