。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。




誰!?



あたしは慌てて回りを見渡した。


ずらりと続く御簾の線。いぐさの香りが漂う畳の廊下。


高い天井には年代を思わせる重圧的な茶色い梁が十字に走っていて、さらに格子が組み合わさっている。


あたしは顔を戻した。


だけど広い廊下には電話をしている叔父貴しかいない。


声はしているのに、気配が感じれなかった。





♪かぁごめ、かごめ~籠の中のとりは

いついつでやぁる

夜明けの晩に~♪





誰だよ!?





どこからかひっそりと響くその声は、あたしにしか聞こえていないように思えてぞくりと何かが背中を這った。




♪鶴と亀がすぅべった♪




「後ろの正面だぁれ♪」






すぐ背後で声がして、振り向く間もなく


背後の御簾から白い腕が伸びてきて、あたしの首に巻きついた。






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