。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。


「「だ、ダメ!!」」


あたしとリコが声を揃えて勢い込んだ。


「あら~?どっちかがどっちかの彼氏なのぉ?」


「これ!あたしの彼氏です!」あたしは慌てて戒の腕を引っ張った。


戒はちょっと嬉しそうに笑顔を浮かべると、「そ~なんですぅ」とよそ行きの声。


「じゃぁ彼はリコの彼氏?」とキョウスケの方を見て、キョウスケはびくりと目を開いた。


「違うけど!でもダメっ!!」


リコが勢い込んで、「大体お姉ちゃん彼氏居るでしょ!何浮気宣言してるのよ!」と怒鳴った。


「彼とは今喧嘩中~。もぉ別れるもん」とお姉さんはぶぅと頬を膨らませている。


え!?あんなに仲良しだったのに??


あたしは一度だけお姉さんの彼氏に会ったことがある。


優しくて誠実そうな人だった。


「お姉ちゃん!もぉいいから!早くあっち行って、雑誌探すの手伝ってよ!」


リコはまだぶつぶつ言ってるお姉さんの背中を押して、


「ごめん、朔羅。ちょっと探してくるからここでくつろいでて」と謝りながら出て行った。


完全に扉が閉まるのを見届けて、


「何かおもろい姉ちゃんだな」と戒は笑い声を上げた。


「………」キョウスケはお姉さんのテンションに圧倒されたのか、言葉も口にできないようだ。


「川上の母ちゃんもきれいだし、姉ちゃんも美人だし。羨ましいな」と顎に手をかけにやりと笑う戒。


「お前…頼むから大人しくしててくれよ」


あたしはうんざりしたように項垂れた。





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