。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。


「大げさじゃね?こんくらいで死にゃしねぇよ」と戒が少し呆れたように肩をすくめる。


するとキョウスケは顔を覆っていた手を退けて、キッと戒を睨んだ。


「戒さんは知らないから何とでも言えるんですよ!」


珍しくキョウスケが余裕のない顔で、声を荒げた。切羽つまったような表情だ。


「どーなるって言うんだよ」


戒が怪訝そうにキョウスケをちょっと睨む。


「それは……」言いかけて、キョウスケは顔を逸らす。


戒の言う通り、大げさだってば。


千里の言う通り、ちょっと過保護なところがあるし。


あたしは全然大丈夫だよ。



そう思ってたのは15分だけ―――


途中キモ金髪野郎が戻ってきたのは記憶にある。


やたらとハイテンションで、戒やあたしやキョウスケに笑いかけていたことも覚えている。


だけどそれに対して何を思ったのか…どんな受け答えしたかは―――



さっぱり記憶にない。






―――――


――


翌朝目が覚めたとき、あたしは見慣れない部屋のベッドの上だった。







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