。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。



久しぶりに見る鈴音姐さんは―――相変わらず艶やかで、こっちが恥ずかしくなるほどきれいだった。



今回花火大会があるから浴衣の着付けを頼みに、戒が鈴音姐さんを呼び寄せたみたい。


わざわざ花火大会だけのために大阪から来てくれた姐さん…やっぱ優しいなぁ。


って思ってたけど…


「朔羅ちゃん、お久しゅう♪相変わらず可愛いどすなぁ♪♪会いたかったどすえ」


なんて、あたしを見るなりぎゅうぅと姐さんの胸に抱きしめられる。


これが鈴音姐さんの愛情表現とは言え、く…苦しい!


そして相変わらず豊満なお胸!窒息死しちまう!


「やめぇ!朔羅が困っとるやないか」


ようは鈴音姐さんがあたしに会いたかっただけで。喜ばしいのか、どうなのやら…


戒があたしと鈴音姐さんを引き剥がし、キョウスケは苦笑。リコはびっくりしたように目を丸めている。


「あら。あらら。こちらのかいらしい(可愛らしい)子が朔羅ちゃんのお連れはん?」


なんて鈴音姐さんがリコに、にっこり微笑みかけてリコは慌てて頭を下げる。


「は、はじめまして!川上 理子と申します。えっと…龍崎くんのお姉さんですか?それとも響輔さんのお姉さん?」


あたしと戒、それからキョウスケは顔を見合わせて目をぱちぱち。


「いややわぁ!♪お姉はんやなんて♪」


バシィッ


「痛…」


何故か思い切り腕を叩かれたキョウスケが…でも慣れているのか、少し呆れように戒を見ている。


相変わらず炸裂だな。


「川上、よぉく見ろ!これが俺の姉貴に見えるか?よく見るとかなり老けてるぞ」


なんて真剣に言って戒は鈴音姐さんの両肩を掴み、リコの前にずいと出した。


「何やて!久しぶりに顔を合わせたっちゅうのに、あんたはいつもいつも小憎らしい」


キっと鈴音姐さんが戒を睨んで、だけど戒はちっとも堪えていない。


「うちは戒の姉じゃなくて、母親なんよ。よろしゅうね、リコちゃん♪」


「龍崎くんの…お、お母さん!?」


リコがびっくりしたように目を丸めて、あたしを見る。


そーなんだよねぇ。あたしもはじめて会ったときはびっくりして目ン玉飛び出るかと思ったけど、




この超絶美人でしかもめっちゃ若い!は間違いようがなく戒のお母さんなんだよね~







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