。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。











『天にあっては比翼の鳥となり、地にあっては連理の枝とならん』





比翼の鳥とは―――…一眼一翼(一説には、雄が左眼左翼で、雌が右眼右翼)の伝説上の鳥を言い、


連理の枝とは―――、近くに生えた二本の木が合わさって合体し、木肌や木目が連なることを言う。





前に一度叔父貴に言われて、またもあたしは辞書で調べた。


そのときは深く意味を気にしてなかったけど、






叔父貴はずっとあたしに言えない想いを抱いていたんだ。







「『愛してる』」




叔父貴と―――戒の声が重なって、







耳の奥で震えていた。







『龍崎会長と狐の嫁入りには気をつけて』





花火の後の静まった夜の空気に―――蝉の鳴き声が再び響いて、


それがしとしとと降る雨の音に酷似していた。





何で今になって急にイチのあの歌うような言葉を思い出したんだろう。





まるで何かを伝えるために―――何かを報せるために




胸の奥で警報が鳴る。







―――愛してる。







誰かが呟いた。





誰の―――声―――………









.。・*・。..*・ To be continued ・*..。・*・。.




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