軽業師は新撰組隊士!


楓は、ふと、札を裏返してみた。

すると、この詩の訳が書いてあった。


「………。」


(これって…)


「あの、原田さん。」

「ん?なんだ嬢ちゃん?」

「この札…、私にくれません?」


なんとなく、欲しかったので、原田にそう言うと


「ああ、いいぜ。」


アッサリと承諾してくれた。


「あ、総司。」

「なんですか、原田さん?」

「さっき詠んだ札があんだろ。それ、くれ。」


沖田は言われたとおり、原田に先ほどの詩の札を渡す。

そして、原田はそれを楓に差し出す。


「取り札にゃ、下の句しか書いてねえからな。読み札には上の句が書いてあるから、欲しいなら両方やるよ。」


楓は好意に甘えることにして、受け取った。




< 202 / 250 >

この作品をシェア

pagetop