女装彼氏。短編
「そのお口、塞ごうか。」

「なぁ!?ちょッ……!?」

―満面の笑みで、路上チュウされました。

「…飴は甘いね。」

「ッ…こんっの…!」

余裕そうなコイツの笑顔、ほんっとに腹が立つ!

「顔真っ赤。…もっかいする?」

「ふざけんなぁ~!!!」

あたしが必死に叫べば、マオはニコニコしながら歩きだした。

もぉ!

マオのせいで顔がめちゃくちゃ暑い…。

「彼氏が彼女にキスして悪いの~。」

「うう゛…」

振り向きもせず吐き出された言葉に、何も言い返せない。

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