好きな人はスカウトマン。
「これ……」


あたしは言葉を失った。



由佳の顔が青ざめていくのが分かった。



「絶対に誰にも言わないって、約束してくれる?」

由佳が、いつにもなく真剣な声で言う。


「当たり前だよ!」


あたしはキッパリ言った。


「彼氏が出来たの〜。キャバクラにお客で来てて、その時に知り合ったんだ〜」
由佳は嬉しそうな顔で言う。


「いつから?」


「2ヵ月前〜」


「お客って事は、年上なの?」


「うん、でも1コ上だよ〜。彼ね〜、ホストなの」


「ホスト!?」


「えへへ〜……」
< 56 / 69 >

この作品をシェア

pagetop