Love Box:)
「ほら、」
じり。
「これで、少しは慣れる?」
井上さんは右手の人差し指と親指を、なんとも遠慮がちにゆっくりと、繊細な動きで私の人差し指に絡める。
じ、リ…。
妖艶なその動きは決して粗雑なものではなく、確実に、人差し指から中指、中指から薬指へと、絡まっていく。
至極ゆっくりと、フワリ、終いには握られた4本の指先。
「ね、ぇ」
ソレに気を取られ、左手を硬直させたまま凝視していた私。
突然かけられた深い吐息混じりの声に、ハ、と顔をあげれば
「緊張、解ける?」
―――バ、…!
(…バカじゃないの)
(…解ける、どころか)
『…っ!解けません』
「、そっか」
クスリ、苦笑と共にキュ、と握られた指先。
4本のそれを拘束され、残された親指が冷たくもどかしい。