イマージョン
あぁ、でも恥ずかしい。義則も何か言えよ。無言で寝に入るんじゃねぇよ。最低。嫌い。もう別れたい。
恥ずかしさと、苛々した気持ちで中々眠れない。
眞奈は、また直ぐに眠りについた。可愛い寝息を、たてている。レズビアンでは無いけれど、眞奈を、ぎゅっと抱き締めたくなる。千春とは違う魅力が有る。千春は綺麗系。眞奈は可愛い系。でも共通しているのは、華奢な身体。優介と眞奈が抱き合っている姿を想像してしまう。きっと優介は眞奈が可愛くて愛おしくて華奢な身体を優しく優しく抱くのだろう。私は何てフシダラな女なのだろう。私も眞奈みたいに小柄になりたいな。牛乳を飲めば背が高くなるとか言うけど、背を低くする方法は無いだろうから無理か…。

気が付けば、外が明るくなっている。お菓子は予想通り私が殆ど食べてしまった。朝ご飯が食べたかったけど悪いから、そのまま帰る事にした。
玄関口で眞奈は、
「また来てね~」
と、可愛い笑顔で言ってくれる。
「本当に?また来ていーの?」
「うん。来て来て!」
そう交わして愛奈ちゃんと別れた。

それから私は眞奈に最寄りの駅を聞いて、1人で頻繁に泊まりに行く様になった。
< 35 / 174 >

この作品をシェア

pagetop