高校四年生(ラジオドラマ化決定!)



pm 19:00


姉貴と父親は残業だと連絡が入り、お袋と対面するように夕食を食べる。

互いに正面を向かず、ご飯やおかずをひたすら見ながら食べる。味なんて正直二の次だ、この重たい空気から一刻も早く逃れたくて無心に胃袋へ流し込んだ。


親父や姉貴が居れば三人で会話するから、多少は気が紛れる。当然、三人ってのはお袋を入れた数字で俺は蚊帳の外。


それでもお袋と二人きりよりは幾分マシだ。


御馳走様と口には出さず手を合わせ、自分の食器をシンクに入れると一本の電話が冷たいリビングまで鳴り響く。


番号は学校からだ。



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